僕が最もバスフィッシングにのめりこんでいた時代(2004年くらいまで)はベイトリールのギア比は6.3でも高いほうだったと記憶しています。今では8.1なんてギア比のものまであるんですね、リールの進歩ってすごいです。
ギア比が大きいということはスプール径が同じであればハンドル1回転当たりの巻き取り長さも多いということになります。現在日本で販売されている3大リールメーカーで比較してみると
(メーカー,機種,ギア比,巻き取り長さの順)
高ギア比製品
シマノ アンタレスDC7LV 7.0 79cm
ABU REVO LTZ AE-74Racing Limited7 7.1 74cm
ダイワ スティーズ リミテッド SV 8.1 86cm
低ギア比製品
シマノ カルカッタコンクエスト 5.0 58cm
ABU REVO ELITE IB 5 5.4 55cm
ダイワ T.D.ジリオン LTD Jドリーム5.3R-JD 5.3 60cm
各社の巻き取り長さの比(高ギア比/低ギア比)は1.35~1.43くらいです。
※上の各社の巻き取り量のスペックはスプールにラインを最大巻いた量で計算されているようです。
このスペックからすると、高ギア比のリールは春~秋にかけて・低ギア比のリールは秋~春にかけて向いていると言えます。但し、ライトリグの釣りや流行のベイトフィネス(この言葉も和製英語)の釣りをされる方は高ギア比だけで良いと思います。クランクベイトやスピナーベイト等の釣りをされる方は冬場は低ギア比のリールのほうが釣果が上がります。
仮にABUのリールで比較してみましょう。リーリングのときにハンドルを1回/秒まわすとします。高ギア比で74cm/秒,低ギア比で55cm/秒ルアーが移動します。冬場でバスの動きが遅いため高ギア比のリールではバイトまで持ち込めない可能性が高いです。
では高ギア比で低ギア比のリーリング速度まで落とそうとすると、0.75回/秒までハンドルを回す量を少なくしないといけません。でも寒いこの時期どうしても速く巻いてしまいますし、いつもの調子に戻ってルアーの移動距離が大きくなってしまいます。さらに(ほとんどの方は右利きなので)レフトハンドルの方はゆっくりしたリズムで滑らかにリーリングすることはかなり難しいものがあると思います。
冬はバイトすらなく1日が終わるような釣りが続くと思います。しかしルアーの移動速度が原因のひとつかもしれません。